
索引を付けよう!
「社内マニュアル」「操作説明書」「論文」などに『索引』をつけるメリットは、『目的の情報をすばやく見つけることができる』ことです。
そこで、MS-Wordの索引作成機能をまだ試していない方に、ぜひこの機会にお使い頂くことをお勧めします。
MS-Word にすることで、以降の改版は業者に依頼することなく著者サイドで行うことができるようになります。
以降、1語ずつ登録していくという MS-Wordの基本的な索引機能を使う方法を説明したあとに、一括で登録する方法についても説明します。
索引の作成方法-1語ずつ登録する方法
MS-Wordに組み替える
対象とする文書が組版データや印刷物の場合は、まず、MS-Word に組み替える必要があります。
索引にのせる語句は、出力紙にマーカもしくは下線を著者に入れてもらいます。
一語句ずつ登録する
この方法は効率的ではありませんが 『MS-Word の索引登録機能』を見てもらうために、語句のいくつかを登録してみます。
説明の内容は動画にしてありますので、動きのあるところは動画を参照してください。例として「文書管理考」というレポートを使用しています。
まず、文中の「文書管理」という語句をドラッグして選択し、ツールバーにある「参考資料」-「索引登録」をクリックします。

「索引登録」画面になります。
「登録(メイン)」には、選択した語句「文書管理」が、「読み」には「ぶんしょかんり」と自動入力されています。読みが間違っていたら直します。

「登録」ボタン:選択したところだけ索引にします。
「すべて登録」ボタン:文書全体で選択した語句が表示されているところを索引に登録します。
ここでは「すべて登録」にし、さらにいくつか登録していきます。
索引登録画面は閉じずに「登録」の作業を続けられます。
登録を終了して文書を見ると、こんな画面になっています。

フィールドコードについて
{ XE “文書管理” \y “ぶんしょかんり” } をXEフィールドといい、索引語句を登録するフィールドコードです。
これが表示されたままですと文書全体のページ数が増えて、索引を作成したとき正しいページ番号になりません。
XEフィールドを非表示にするには、「ホーム」-「編集記号の表示/非表示」をクリックすると、フィールドコードはたたまれて見えなくなります。

索引の作成
いよいよ索引を作成します。
索引を挿入するページを開き、挿入する位置にカーソルを置きます。
ツールバーの「参考資料」-「索引の挿入」をクリックします。

索引の設定画面が開きます。
「ページ番号を右揃えにする」にチェックを入れ、
- タブリーダーを下線の点線
- 書式:クラシック
- 段数:2段
- 頭文字を「あいうえお」順
に設定して、[OK]ボタンをクリックします。

あいうえお順に、選択した語句とタブリーダーが付けられ右側にページ番号が表示されています。

ここまで「索引語句の登録」から「索引作成」まで一通りの流れを説明してきました。
索引の作成方法-一括で登録・作成の方法
文書全体から索引に載せる語句を一括で取り出す
PDFやInDesign等の文書でしたら、Word文書に組み直す必要があります。
著者には、索引に載せる語句をプリントアウトなどにマーカーや下線で印してもらいます。それをWord文書上で「ボールド」処理をしていきます。

この Word文書をMarkDown形式に変換します。

MarkDownにする方法はいくつかあるようですが、ワードクラフトで使うのは Typora という MarkDown エディタです。Typora を使って MarkDown に変換すると上図のようになります。
ボールドにしたところの前後に「**」が付いています。これを目印に、ワードクラフトでは「awk」を使って索引語句を取り出します。
このようにして「ボールド」にした索引語句を取り出し(図1)、Excelに貼り込み(図2)ます。


ちなみに「セルC」欄の“1”は、「セルB」に貼り込まれた索引語句がWord文書中に出現する回数です。
語句にふりがな(よみがな)をつける
語句の隣のセル(図2のセルC)に「ふりがな」を入れます
Excelは、Excelに直接入力した漢字には「PHONETIC(フォネティック)関数」を使って「ふりがな」が振られますが、他のソフトからコピペした漢字に「ふりがな」を振ることはできません。
そこで「Visual Basic」を使って「ふりがな」を振ります。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 |
Sub フリガナ取得() Dim i As Long i = 2 Do Until Cells(i, 2) = "" Cells(i, 3) = Application.GetPhonetic(Cells(i, 2)) Cells(i, 3) = StrConv(Cells(i, 3), vbHiragana) i = i + 1 Loop End Sub |
Excel「セルC」欄の“1”は、今回は使用しませんので削除し空欄にしておきます。そして上記の「VBA」を実行してください。「VBA」の実行までを下記の記事に詳しく書かれていますのでお読みください。
「ふりがな」がふられました。
「ふりがな」(読み)が間違っていることもあるので、校正が必要です。

ふりがなの隣のセルに“XEフィールド”を入れる
ふりがなの隣の「セルD」にEXフィールドを入れます。
以下の式を「セルD」すべての行に埋め込みます。
=””””&B2&””””&” \y “&””””&C2&””””

語句とXEフィールドの2列の表を Word文書として保存する
WordでB列(語句)とD列(XEフィールド)の2列の表を作成し、「索引リスト.docx」と名前を付けて保存します(名前はなんでもかまいません)。

「索引リスト.docx」を使って索引項目を一括登録
索引を作成するWord文書を開き「参考資料」-「索引の挿入」をクリックします。
「自動索引登録」をクリックします。

先ほど作成保存した「索引リスト.docx」を指定して「開く」をクリックします。
下図のとおり、索引語句すべてに「XEフィールド」が展開されているのがわかります。

索引の作成
索引を挿入する位置にカーソルをおきます。
「参考資料」-「索引の挿入」をクリックします。
索引ページのレイアウトは、「段数:2段組」、「頭文字の分類:あいうえお順」、「ページ番号を右揃えにする」、「タブリーダー:下線の点線」、「書式:クラシック」を設定して「OK」をクリックすると索引が作成されます。

価格
組版データから MS-Word への組み換え費用は別途見積もりいたします。
索引作成に関する作業費用
初期費用:35,000円
索引語句数 | 費用 |
---|---|
~300 | 59,000円 |
301~600 | 68,000円 |
601~1,000 | 88,000円 |

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