0202.組織における2つの種類の文書

02.「文書管理」を組織から考える

組織における文書には大きく分類すると2類型に分けることができます。

1つは、組織を定義し、各種の規定類や職務を定義し詳述したもの。これを「組織規定文書」と呼ぶことにします。

他1つは、組織活動をしていくうえで作成・収受し増大していく文書。これを「組織発生文書」と呼ぶことにします。

文書管理と言うと、どちらかと言うと日々発生(作成・収受)する「組織発生文書」の管理に主眼が置かれていることが多いと思います。

しかし、組織の原点を辿っていくと、組織機能を職務単位で分化し、適材を充てることで効率を上げ、発展してきた経緯があると思います。

日本では長く、年功型の人材配置によってつつがなく組織が運営されてきましたが、

  • 高齢化による生産人口の減少
  • ジョブ型雇用が増加していく可能性
  • リモートワークなどの就業形態の変化

などにより、徐々に人材の流動にも耐えられる組織設計が求められるようになってきています。そのために不可欠なことは職務の詳細な「明文化」にます。

ジョブ型雇用に雇用形態を切り替えることの是非はともかく、「ジョブ」つまり「職務」を明文化し、組織の業務として職務を分割することが「分掌」の原点であるはずですが、どうも形骸化していることが多いように感じます。

組織発生文書」は、それが組織文書であるがゆえに必ずいずれかの「職務」に属するという考え方で文書を管理するべきであるというのがワードクラフトが提唱する文書管理の原点であり「頓活」の考え方です。