「販促の設計図」から学んだこと その1

新規顧客が勝手に集まる」というサブタイトルです。そんなうまい話があるものかとは思いますが、もしかしてうまい話なら乗らなければ損すると思って、大枚1,800円を投資しました。

書評」などというと意見やら評論やらを書くのが常のようですが、この記事では、この本から学べるところがあれば、ともかく実践してみようと思うことをまとめてみます。

当然、この本の著者の会社と業態や規模が違うので、そのまま鵜呑みにしてマネすることはできませんし、そもそも、「本」を出すためには出版社としては、それらしく内容をまとめなければならないし、もっともなことを羅列しなければならないでしょうから、内容を大いに盛ってあることは想像に難くありません。その辺をそぎ落としながら自分たちでできることだけに煎じ詰めてみます。

教訓.1 なぜ中小企業は儲からないのか?

答えの1は、下請けに甘んじているから。下請けをやっている限り永遠に豊かになれない。下請けは戦前の小作人のようなもの。スキルは上がったとしても販路が広がるわけではない。

下請け作業からの離脱をするべし

答えの2は、営業スタッフにかけるコストが生きていない。つまり、営業スタッフにかけるコストをマーケティングにかけるべきである。

営業マンを雇用するならマーケティングにそのコストを回すべし

答えの3は、では、どういうマーケティング専業業者を選ぶかになりますが、どれだけうまいことを言ってもお金をかけるだけ以上のメリットの提供が得られるケースはまれでしかないのが現実で、選定は困難を極めることを覚悟し経営トップが率先して選定に当たらなくては駄目である。

マーケティングコンサルタントは当てが外れることが多いと知るべし

教訓.2 販促の設計図とは

本は2020年の出版ですから、内容としてはそんなに古くはないと思います。この章は12節に分けて書いていますが、似たような話や、本にするからこそ持ったような話が多い気がしますので、自分的に「なるほど」と思うところだけを抜粋します。

著者は「MA」を使えと言います。「MAとは、「マーケティング・オートメーション」のことで、そういうシステムが売るほどありますが、まず、そんなところにお金をかける以前に、やるならExcelから始めるべきと思います。

MA」を調べたら「リード管理、スコアリング管理、キャンペーン管理、メールマーケティング管理、社内アラート管理、ランディングページやフォームの作成支援機能、自社サイトのパーソナライズ機能、CRM・SFA統合機能、API連携機能、レポーティング機能」などの機能を持つシステムだそうです。

しかし、これらの機能をみて「素晴らしい」と思いますか?  少なくとも、ワタシは「食傷」です。使いこなせるはずがありません。

そもそも、「MA」なんて言うくらいですから、アメリカ渡来のアイデアだと思います。国土が広いこと。営業マンは直行直帰が前提。笑顔より数字が優先。景気が陰れば、即座に解雇。顧客との接点を属人化させないために、このような仕組みが不可欠なわけで日本と土壌が異なりすぎていますし、中小企業が「マーケティング・オートメーション」なんかを使いこなすことは想像できません。

企業規模が小さければ、顧客接点は属人から始めるべきでしょう。

MAを読み飛ばして、次なるご宣託は「6つのパーツ」だとのこと。

《1》コーポレートサイト web
《2》リスティング広告 web
《3》コンテンツSEO web
《4》ダイレクトメール real
《5》ノウハウブック real
《6》ニュースレター real

この6つを並列に進めていくことが顧客開拓において不可欠なパーツとなるそうで、これには大いに得心のいく話なので1項目ずつ、ご宣託にたいして自分が実践できそうな内容にしてみます。

教訓.3 6つのパーツを煎じ詰める

《1》コーポレートサイト

コーポレートサイトの重要性として、新規に取引しようとするなら必ずチェックされることを意識する。
なぜ、この会社から買うのか?」という素朴な疑問に答えを用意しておかなければならない。

そのために必要な内容は「競合との違い」「自社の価値」を伝えなければならない。

サイト訪問を増やすために「お役立ち情報」を常時発信する。常に新たなコンテンツを発信する。それは「ニュース」や「トピックス」や「事例紹介」などを気が付く都度に発信していくことが信用につながる。

興味関心を持ってもらえたら必ずコーポレートサイトはチェックされることを肝に銘じて作り込みをしておく。

購入に際して必ずチェックされる

《2》リスティング広告

リスティング広告なら「検索連動型広告」にする。ただし、連動させるキーワードを厳選して選ばないと無駄なクリックが多くなるか、反応が取れないことになる。「キーワードプランナー」を使いながら工夫を重ねていくこと。

リスティング広告から誘導するための「LP:ランディングページ」の用意が必要になる。

流れは「リスティング広告」から「ランディングページ」に飛ばして、興味関心を持ったら「コーポレートサイト」に来る。資料請求などのアクション(業界用語的には「コンバージョン」といっている)は「コーポレートサイト」で行えるようにする。「ランディングページ」では売り込みに専念する。

広告を始める前に用意しなければならないこととして

ランディングページ
申し込み用入力フォーム
オファー(申し込み)に対する配布物(冊子やDVDなど)

MA(マーケティングオートメーション)

※ MAは当面はExcelで代用可能と考えています。

が挙げられていますが、とりあえずはMAExcelでリスト管理をやってみる。

そのほか、広告文に検索用のキーワードを含めることや、オファーとして魅力あるものが必要であることなど注意事項はいくつかあるようですが、今時ネットで調べればたくさんの有用な情報があると思います。

《3》コンテンツSEO
《4》ダイレクトメール は、「その2」に続く。

《5》ノウハウブック
《6》ニュースレター は、「その3」に続く。