2軸四考」は「にじくしこう」と読みます。線を2本、直行させると象限が4つに分かれます。

食事をする場面で考えてみます。要素は「うまい」か「まずい」と「高い」か「安い」。これを「2軸四考」風に考えてみましょう。

「安い:1点、うまい:1点」とすると、「安くてうまい」は「2点」になります。「高くてまずい」が「0点」。

「安くてまずい」ければ当たり前。「高くてうまい」ければあたり前。ともに1点だから同点です。つまり、価値は同じということ。

安ければ、まずくて当たり前だから、うまければ大儲け! 高ければうまくて当たり前だから、まずければ大損!

このように2軸に、それぞれの価値を付けてみてプロットすることで、価値や行動の優先順位を付けることができます。

例えば、下記の設問は実際に「2軸四考」を使用した文書管理に関する設問を、各セクションの文書取扱担当者を対象に「重要度」と「実施度」について回答してもらいました。

「どちらでもない」という項目を設けると、日本人は中庸を選択する傾向があるので、4段階で回答してもらうようにしています。

その結果は、

このようになりました。

第1象限は「重要と思う」し「実施されている」項目になります。
第2象限は「重要と思う」ものの「実施されていない」項目になります。
第3象限は「重要と思わない」から「実施もしていない」項目になります。
第4象限は「重要と思わない」ものの「実施されている」項目になります。

経営幹部やミドルマネージャと、現場で職務を遂行している職員とで意識の乖離があるかは、見た目で判然としてきます。

もし、経営幹部もしくはコンサルタントであるならば、第2象限の「6)規定に沿った保存箱の廃棄」が実施できていない背景をさらに調べたうえで、何が原因で廃棄できていないかを知り、改善する必要があります。

さらに、第3象限の「4)案件型文書ファイルの完結」「2)保存箱ラベルの標準化」「5)事務室保存期間経過後文書ファイルの書庫移管」「7)ファイル用具の統一」の4項目に関しては、企業文化として不可欠な要素であるかを吟味し、不可欠であるなら周知徹底を図るべきであるし、不可欠ではないと判断されるのであればリソースをかけずに項目から排除すべきです。

なにを中心に置くかと言えば「平均」になります。回答されたデータから平均を算出し、平均からの距離を2軸にプロットしているだけです。

ここで重要なことは「仮説」を持つことです。そして、仮説と調査結果との乖離から、次なる施策の方向性が見えてきます。

可視化すること、事態を単純なレベルに分解してみること。そして、軸を2つにすることで、単純かつ明快に仮説検証ができます。

可視化することで、「議論」よりも「結論」をあぶりだすことができます。

費用

打ち合わせ:2~3回

設問設計、調査(50人以上が望ましい)、基本分析と着眼点のレポート

占めて、基本金額は「100,000円

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